CELPE-Bras 外国人のためのポルトガル語検定2012レポート
「外国人のためのブラジル・ポルトガル語検定
Certificação de Proficiência em Língua Portuguesa para Estrangeiros」 は、
日本で開催される数少ないブラジル・ポルトガル語の検定試験です。
http://portal.inep.gov.br
これはブラジル教育省がポルトガル語を学びたい外国籍の(ブラジル国籍でない)人に対し、
世界中で一斉に開催するもので、4月と10月の年に2回実施されます。
(日本は10月のみ京都外国語大学にて開催)
レベルは4種類あり、得点で分けられます。
Avançado superior最上級 4.26-5.0
Avançado 上級 3.51-4.25
Intermediário superior 中上級2.76-3.50
Intermediario 中級 2.0-2.75
世界共通問題のため、全ての記述進行がポルトガル語で、3時間の小論文筆記試験と、
20分の口頭面接試験の2部で行われます。筆記試験は毎年同じ構成から成っています。
[筆記]
1問目 DVDで流れる内容についての記述
2問目 ラジオの聞き取りからの記述
3問、4問めはコラムを読んでの記述(4問めの方が内容記述が難しい)という構成になっています。
出題範囲は幅広く、経済、観光、厚生労働、環境問題などから出題されます。
私が最も慣れなかった点は、自分の意見を書かねばならないという点でした。
問題用紙には解答欄はなく、ただレポート用紙があるだけです。
ここに自分の主張を上手にまとめて書かねばなりません。リミットは3時間で4問。
解答はペン字記入に限られているので、下書きをしてから清書しなくてはいけません。
2012年の出題は、コパカバーナビーチの歴史についてのDVDを見た後、観光局の人間として
紹介のブログを書く、ソーシャルネットワーク・サービスの利用は出世に影響するかどうかに
ついてのラジオ討論を聞いて自分の意見を述べる、女性の家事手伝いという職種の労働市場に
ついて「家事手伝いという職業の労働イメージを改善し、労働市場を広げるために、派遣登録を
増やす広報をする」というような内容でした。 もうとにかく、日本語でも書くのが難しい…
ほぼマラソンのような試験を走りぬき、3時間が経過すると会場から「ハア~ フウ~」というような
大きなため息が聞こえてきます。私も3問めを書き終わった時、集中が切れて、一瞬
あきらめそうな気持になりました。
[口頭面接試験]
3問出題されます。面接官は二人いて、一人が進行をし、一人は質問をします。
私の出題はOportunidade(機会) とsorte(運)の違いはなにか、一人暮らしと同居の
メリットデメリットについて、ペットを飼育することについてでした。
これがまた難しい。試験監督も結構表現するのが微妙な質問をします。
「同居のメリットは消費を減らせるという点ですね。そして孤独死しないですみます。
でも、家族と一緒に住んでいてもむしろ孤独を感じることもありますね。それについてどう思いますか」
「Ter sorte 運があるということと、チャンスに恵まれるということはどのように違いますか?
お見合いでいい人に巡りあうこと、ロトくじで当たることはsorteに当たりますか?」
…って、どう答えたら…
とても難しい試験でしたが、試験勉強を通じてブラジルの様々な側面に触れました。
私のアタマの中は殆どが文化で埋め尽くされていますが、この試験勉強のおかげで、
ブラジルの農業、環境問題、労働、教育、栄養、政治などを改めて知ることになりました。
そして言葉の表現の中にやはり文化を学ぶことができました。
※結果の中に自分の名前をみつける喜び!
※結果はIntermediarioでしたが、それでも嬉しいものです◎
懲りずにまた来年も受験しようと思います。
夏ぐらいに急に公募が始まり、あっという間に締切になってしまいますので、
(私も気が付いた時にはあと2日でした) みなさんお気をつけて…!
このレポートは2012年10月の受験記録です。
私は大人になってからポルトガル語の勉強を始めました。
最初のブラジル滞在ではまったくポルトガル語が話せず、余りに残念だったので上智大学の
社会人講座に通い、そこでレズリー・渡辺先生に出会い、コースが終了してからもずっと個人、
グループでレッスン指導して頂きました。
こんなにブラジル・ポルトガル語が長く好きでいられたのも、忍耐強く、いつも充実したクラスを
行ってくださる先生のおかげです。ポルトガル語が苦手…と思っている方、私もそうでした。
地道に続けていったおかげで、いつからか楽しめるようになりました。
特の歌の理解などを助けてくれ、私にとってはなくてはならない作業のひとつとなっています。
ここまで指導してくださった先生に心から感謝を込めて、ありがとうございました。
そしていつも京都で迎えてくれるゆきえさん&ママ、愛情いっぱいのおもてなしをいつもありがとう◎