日本のブラジル 浜松と豊川訪問記 Nagoas e Memoria Capoeira
大分時間が経ってしまいましたが、6月に浜松と豊川を訪問してきました。
旅の目的はMemoria Capoeira(メモリア・カポエィラ) のバチザードです。
今年はメストレが来日して、代表のひとりProf.Pequenaが昇段するということで、
ペケーナに憧れる私は是非お祝いに行きたいと思い出かけてきました。
メモリア・カポエィラは9割がブラジル人で構成されていて、代表のRoboとPequenaの二人が
大きな愛情でグループを育て、彼らに育てられた生徒たちが強く団結している団体です。
毎年いろんな出し物がありますが、今年は青少年の生徒たちのグループによる演奏と歌です。
青春の香りがたっぷりです。途中でペケーナも呼ばれて一緒に歌っていました。
会場もみんなで大合唱。こういう時に盛り上げるのはやっぱりKenjiiiii
その後、10周年の記念映像が披露されました。グループメンバーの一人一人が、
自分にとってカポエィラとは何か、グルーポ・メモリアとは何かをコメントします。
生徒は9割ブラジル人なので、言葉はすべてポルトガル語です。
2,3歳くらいの子供も「カポエィラはね~」と楽しそうに話しています。
彼らのコメントで一番多かったのは「グルーポ・メモリアは家族」です。
遠い日本でみんな助け合うのは当然のことで、カポエィラを通じた
強い絆があるんだなと観ていて思いました。
メイキングの途中で噛んでしまったり、緊張してNGを出したりする様子も公開されて、
人間味のあるとても良いドキュメンタリーでした。
豊川市は2,000人近いブラジル人が生活しています。
私は、恥ずかしながら20代前半でカポエィラに関わるようになるまで、
日本で働くブラジル達についてよくわかっていませんでした。
例えば、日本人の顔で、名前も日本人の名前(たとえば「さくらちゃん」など)で
見た目は全部日本人だけれど、話す言葉が日本語ではなく、ブラジル国籍の子というのに、
豊橋で初めて出会ったのです。
その後、ポルトガル語ボランティアの養成講座を受講したり、カポエィラを通じて、
彼らの生活について少しづつ知るようになります。
朝から晩まで頑張って工場で働いて、母国に仕送りをする、その一方で家族と充分に
過ごすことができなくなってしまう子供たち、教育の遅れ、アイデンティティの問題、
引き起こされる青少年犯罪など…
この現実はドキュメンタリー映画「孤独なツバメたち」にとても良く描かれています。
前日に遊びに寄せてもらった浜松のNagoas CapoeiraのMarcioは
「月曜日から土曜日まで、毎日早朝から夜遅くまで働いて、仕事が終わると
急いでシャワーを浴びて8時から10時まで週3回カポエィラを教えている。
今子供も小さいし、凄く疲れるけど、本当にカポエィラは楽しい」と言っていました。
唯一の休みの日曜には様々な団体のイベントに参加しています。
※練習の後食事につきあってくれました。Marcio と Alessandra&Camila!
穏やかで、とても優しい人たちです。ブランクあけの人の練習への姿勢についてまで
アドバイスをくれました涙
なんというバイタリティとカポエィラへの献身でしょう。ただただ感心するばかりです。
彼のクラスもまた、9割はブラジル人、言葉はポルトガル語です。
中学生・高校生が多く、いわゆるまさに「青少年」がカポエィラに取り組んでいます。
ここでカポエィラが成している「教育」の要素、「コミュニティ」としての役割、
アイデンティティを育む「文化活動」、そして「レクリエーション」の全て機能しています。
※この日一緒に練習したチヂウ、なんとクウゴと同い年の中学2年生!
他にも同級生がいっぱい。そして美しいママは私と同じ歳…
やはり当然のごとく関東圏と東海・中部ではカポエィラの果たす役割はそれぞれ違っているのだなと実感します。
浜松では「HICE浜松国際交流協会」でお話しを伺いました。現在浜松市のブラジル人は9486人。多文化共生は市の重要な課題です。
HICEには多文化共生に関する資料や情報が充実しているだけでなく、ブラジル人のための相談コーナーがあり、
入管・労働・教育・メンタルヘルスまで専門家が相談に応じてくれます。
さて、イベントは少人数ながら、力強く進んで行きます。
RoboとPequenaの師であるMestre Aranhaによる挨拶。
Pequenaの昇段。
みんな大盛り上がりでしたが、リズムはゆっくり目で、じっくりジョーゴしていました。
※このメストレの表情、愛情と言わずこれをなんと言うでしょう!
ブラジルと日本、遠く離れているけど、ここで帯をもらえて、本当におめでとう!
Adimiro muito em vocês, Casal muito lindo! Parabés a sua força,capoeira maravilhosa e a união de Grupo Memória!
温かくて、とてもいいバチザードでした。
さて、豊川でのもうひとつの楽しみ、それは、「ブラジル料理」しかも、「量り売り」Comida Kilo !!
ブラジルスーパー「The amigos」にあるMK レストランというブラジル料理屋さんです。
上のお料理、自分で好きなものをとって、重さで支払います。
リングイッサ、コシーニャ、ラザニアにプジン&カフェまでついて、500円でした…。
マラクジャ(パッションフルーツ)のジュース。大好物です。ビタミンC豊富で疲労回復と消炎に最適。
このカウンターの感じ、懐かしいですね。
お店に入るとこんな感じ…
かずさんはpastelパステウも注文していました。
大きい!日本でこんな大きなパステウ見たことない!
中身もぎっしり。captupiry e frango
おとなりのスーパーはブラジル雑貨がいっぱいです。
最近愛飲しているカモミールティーchá leãoの「boa noite」(おやすみなさい)
ガラナ・チェリオは北海道で販売されていたそうです。
いよいよブラジルのお米が!昔はタイ米をお料理に使っていました。
大好きなフランスパン(ブラジルのフランスパンはいわゆるバゲットではないのです)
お肉も表示がポルトガル語です。
お店の様子
とてもいい旅でした。
旅に付き合ってくれたかずさん。ありがとう!Te amooooo.
10月には静岡でAlessandraとPequenaが講師をする女性のカポエィリスタの交流イベントがあるそうです。
みなさんも日本のブラジルを体験しに、是非でかけてみましょう◎