Roda feminina do Grupo Tempo 第1回女性ホーダ!!

ホーダの最後に。8団体60名の方がお集まり下さいました。

このホーダは、かつてブラジル本部で行われていた慣習のひとつで、バチザード&トロッカ・ジ・
コルダス(洗礼と昇段式)の前日に、始めたばかりの女性や子供たちがカポエィラの根幹となる
部分を学ぶことができるようにと行われていたものです。

自分達の先生について、また自分たちのやっているカポエィラがどのようなものか、カポエィラの
歴史、ホーダでどのように動くかなどを初心者にもわかりやく伝えるために開催されていました。
いつからか女性だけのホーダになり、グループ対抗戦のような様相を醸すようになりましたが、
参加してみて初めてグループの連帯の重要さ、自分がグループの一員として在ることを強く
意識するようになりました。
女性みんなで助け合ってホーダを回すだけでなく、自分のリーダーを支え、初級者のことを助け
ながら戦わなくてはなりません。

とてもエキサイティングな体験であり、同時に女性としてどうやってカポエィラに取り組んで
いくかを考えた機会でもありました。

いつかこの女性ホーダを日本でも開催したいと思って10年以上が経ちましたが、この度晴れて
自分も生徒を卒業したので、メンバーの助力を得て開催することにしました。

たくさんの先輩方、友達、仲間たちが集ってくれ、本当に素晴らしい会となりました。

最初にホーダの進行の仕方について説明します。

グルーポ・テンポはカポエィラ・ヘジォナウのスタイルを継承していますので、ビリンバウ1本、
パンデイロ2つで、リズムはサォン・ベント・グランジ・ジ・ビンバでカポエィラをします。


※なんとこの2人は16歳の高校生です! 2人ともビリンバウもパンデイロも歌も大人顔まけの上手さ!!
こうして団体を越えて友情を育むことができるのもホーダのいいところですね

最初の共通認識として下記3点を共有・確認します。

「各団体のスタイル、思想を尊重してカポエィラをする」

「入門者、上級者に関わらずお互いを尊重し、お互いから学ぶ」

テンポのテーマである「força強さ determinação 決意união団結」。

とかく女性は決意が弱まりがちです。ホーダに入る時におどおどしてしまったり、
どうしていいかわからなくなってしまうことは良く起こります。
でもホーダに入れば誰だって立派な一人のカポエィリスタですから、決意を強くもって
力強くジンガして欲しいなと思いお伝えしました。


※ナゴアスのメシカーナさん。力強いシャパです。

テンポのグループの意味である「時」。
この時をみなさんと共有できることの素晴らしさ、喜び。
人生の良い時も悪い時も、過ぎゆく時を共に過ごせることの素晴らしさ。
同時に時には何人も逆らうことができません。そのような強大な力としてのテンポ=時間。


※Manga Rosa まいこがママになっても帰ってきてくれて本当に嬉しかった!!


たりちゃんの粋すぎるはからい。たりちゃんの表情がいいですね。


みんなの表情が最高です◎

時間を頂いて、私が自分の先生であるトニーからの教えで学んだことをご紹介しました。

「転ばない人は学ばない」
たくさん転んで、失敗してこそ学べるので、転ばされることや転ぶことを恐れたり、
悪いことだと思わないようにしよう。
「人生で最悪のことは失敗することではなく、後悔すること」
失敗を恐れて「あそこでああすればよかった」と思ってもその時は戻らないので、その時々精一杯挑戦して、後悔のないように過ごしましょう。
「勝つことは重要ではないし、自分がどんなにできるかを見せることも重要ではない。
大事なのはみんなで一緒に到達することであって、そこには性別も国籍も、
カポエィラのレベルも何の障壁もない」


※先輩のAçucarあすかさんにチゾウラをもらいました。

・Treinar por prazer não por obrigatório 
 義務ではなく、喜びのために練習すること。
・Estar bem consigo mesmo com a vida 
 自分自身に対して良くあること。人生においても良く在れるように。
・Melhor distribuição do espaço na roda 
空間を自分でうまく使いわけること。


そしてみなさんに笑顔をお願いしました。
これは私がかずさんから習ったことですが、笑顔でいられない時はあるものだけど、
相手に笑顔を向けること、そうすれば相手も笑顔を返してくれるからと。
囚われずにジョーゴすること。あれができない、これができない、私なんて…と頭を一杯に縛らないように。

テンポの基本をお伝えした後は各グループの特徴的なジョーゴを見せて頂けるようお願いしました。
みなさん急なフリにも関わらず快くお引き受け下さいました。

アソシアサォン・ジ・カポエィラ・メストレ・ビンバ日本支部 
Associação de Capoeira Mestre Bimba



※卒業生のAçucarあすかさんとAcarajeゆきさん。

カポエィラ・ヘジォナウを創始したメストレ・ビンバの道場を継承している団体で、
私たちと同じスタイルの、東京で最も長いグループです。

カポエィラ・バトゥーキ Capoeira Batuque

映画「オンリー・ザ・ストロング」でおなじみのメストレ・アメインが率いるロサンゼルスの
グループの日本支部です。日本で唯一のプロフェソーラであるPomba陽子さん。
バトゥーキはコンテンポラーニアというスタイルで、アンゴーラから始まりヘジオナウへ移行します。
どちらのスタイルにも大きな敬意を持って学んでいるバトゥーキは、カポエィラ・アンゴーラを
見せてくれました。
この団体はとても仲が良く、強く団結している団体だと思います。
それも陽子さんがリーダーとして凛々しく力強くみんなをまとめ、そして愛情をもって接して
いるからなのだろうなと思います。そしていつも陽子さんのそばにいてグループを支え盛り
上げている麻里さんと裕さんの存在もカポエィラ・バトゥーキを語る上で大切です。


こんなに美しいシャマーダがあっていいのでしょうか。

コルダォン・ジ・コンタス・カポエィラ協会 
Associação de Capoeira Corão de Contas


リオ・デ・ジャネイロに拠点があり、日本では大阪・千葉・東京都各支部がある由緒ある団体です。
インストゥルトーラのMaria fogueteiraともみさんとArrudaまきこさん。
スマートなカポエィラが特徴的です。

コルダォン・ジ・オウロ Cordão de Ouro 。2度ブラジルで一緒に滞在したVespinha。

古き良きカポエィラの技がたくさん織り込まれており、なめらかで美しく、
遊びの要素もふんだんに織り込まれたスタイリッシュなカポエィラが特徴的です。

テンポはヘジォナウなので立ち姿勢が多いのですが、こちらはケーダ・ジ・クアトロなど
低い姿勢でジョーゴがくるくると展開します。

ナゴアス・カポエィラ協会 静岡 Associação Nagoas Capoeira 
日本で一番格好いい先生とみんながうなづくジャパォン先生が率いる静岡県の団体から、
静岡市で活動しているフェイジャォン先生のグループがはるばる来てくださいました。


※なんと旦那さんのフェイジャォン先生は静岡から運転してみんなを連れてきてくれました。
娘ちゃんが一生懸命ママの写真を撮っています。


メイーニャ、メシカーナ、そしてなんと2人目がお腹にいるフェイジャォンのパートナーの
さやかさんが参戦です!! 



ゲト・カポエィラ Gueto Capoeira
金沢に拠点があり、本部はバイーア州にある、Matte Leãoまっちが率いるグループです。
高校生のAmazonas南美。

ナサォン・カポエィラNação Capoeira
中島ファビオ率いる、渋谷のグループです。高久さんが単身で来てくださいました。

カポエィラ・ナサォン Capoeira Nação

単語が逆でかつ代表者も拠点も異なります。静岡のジャパォン先生と並んで
日本カポエィラ界のイケメン先生として有名なトシオが率いる埼玉県のグループです。
この女性ホーダは、去る4月にトシオが開催してくれた女性だけのイベントから
繋がっています。この日はりさちゃんともう一人来てくださいました。

バントゥス・カポエィラ Bantus Capoeira 
本部はベロ・オリゾンチにあり、日本は吉祥寺・三鷹で活動する、カサッパが率いる団体です。
純子さんが参加してくださいました。10年以上前からのお付き合いのある京都の
カポエィラ仲間の繋がりです。


そしてテンポの子供たちも参加します。

全てのご紹介が終わりホーダが始まります。

私はこの日、ホーダの最初にCapenga(片足が不自由な男が訪ねてくる歌)の
クアドラを歌おうと決めていたのですが、最終的にCobra蛇のクアドラを歌いました。
ブラジルで参加した女性ホーダの時に、テンポを率いていた赤帯のスエリーが
Cobra Coral(サンゴヘビ)のことを歌った歌を教えてくれました。
このクアドラは女性にしか歌えないものなので、いつかこれを歌える機会があるか
なあと思っていたものです。 
当時私は別のカポエィラのあだ名を持っていました。
10年たって、カポエィラの新しい名前をもらうことになるのですが、
それが偶然にもCoral サンゴでした。 

…私はミドリヘビの娘、サンゴヘビの孫。私の名前を知りたい人、私の毒は致死だから気をつけて…

という恐ろしい歌なのですが、Cobra Coralの歌を女性ホーダで歌える感謝、
そしてこの名前をもらってカポエィラに戻ってこられた感謝を込めて歌いました。

カポエィラの中ではこのような面白い偶然がたくさん起こるのだと思います。

ビリンバウはブラジルでの復帰の最初の一歩にアポイオをくれたコイイダくんのものです。
パンデイロをかずさん、なおさんが頼もしく始め、ホーダの入り口ではグラドゥアーダの
たりちゃんとそのこさんがホーダを守ります。頼もしく安定したホーダが始まります。

ここからは写真でお楽しみ下さい。


Maria FogeteiraともみさんとPeixeさやかさん


女性の先生方のジョーゴが見られるのも素晴らしい点ですね。


ナゴアスはとにかく強い!です。戦います。


※「お腹大きくてもカポエィラできるからみんな安心してね◎とのメッセージ」
ここでかずさんがInácioの歌を歌ったのは楽しかったですね!


様々なスタイルが共存します。


美しいだけではなく、強いのです…


華麗なだけでなく、テクニックを使ったやり取りも


技と早い展開のフロレイオになります。


カポエィラ・バトゥーキの真髄ここにあり! 林いわく「役者が違う!」

最後は観に来てくれた男性も一緒にサンバ・ジ・ホーダです。


アマンダとたりちゃんの旦那さん・元気くん。イベントのところどころで手助けをしてくれました。


日本カポエィラ&サンバのRainha陽子さんと踊るのは、「ホーダに入る前に腕まくりをしていたらしい」という証言のある久我さん。

全ての写真は、緑帯のMico Leão が撮ってくれました。

女性らしい気遣い、優しさ、そして強さ、調和が溢れる素晴らしいホーダだったと思います。
みなさんそれぞれの素晴らしさと美しさが輝いていました。

ホーダの最後にビリンバウでHino da Regionalを弾きます。
グラドゥアーダ以上からコメントを頂きました。みなさん10年選手の方々です。
10年前からしたら、女性の力だけでこのようなホーダができるとは夢にも思えなかったと
仰っておられました。確かに、グルーポ・テンポ日本支部も最初女性は私一人でした。

それだけ日本のカポエィラは発展を遂げたということだと思います。
他でもなくコメントをくださったみなさんの活躍、努力に支えられての今日だと思います。
今まで尽力された先輩方だけでなく、今を支える新しい人たちも、みんなが一緒に
楽しめる機会となったのならばこんなに嬉しいことはありません。
カポエィラのホーダは交流の場であり、カポエィリスタにとって一番大切な場所です。
この時間を目一杯生き、挑戦し、学んでもらえる場となるよう、また7月に開催予定です。

参加してくださったすべての方に感謝を込めて、心から、ありがとうございました。


ここにもVolta do mundo… 様々な変化と時を経てまたみんなと出会うことができます。カポエィラの人を引き付ける魅力◎ 正太郎さんと青帯のAndorinha!! 応援してくださってありがとうございました。

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